20090303

夜の片手大車輪

薫おじさんが亡くなった。

とにかく「スゲ〜」としか言いようの無い存在だった。
おじさんとの思い出は、毎回インパクトがありすぎて
ハズレが無い。そんな人。

僕が高校の頃、薫おじさんにケンスイ何回出来る?と言われて
実際にやった事がある。僕は8回でバテたけど、
おじさんは息も乱れず50回やってのけた。
その時は「まだ出来る!やるか?」と言われて僕が止めた。
還暦近いおっさんの域では勿論無い。
こんな大人もいるのか!とビックリさせられた。

同じ頃のお話、仲間と飲んだ帰り、お迎えにいったおばさん。
一緒に中学校の校庭を通ったとき、鉄棒しはじめるおじさん。
気付くと大車輪。酔った勢いで片手大車輪してたそうな。
なんとまあ。

月夜の夜に鉄棒で大車輪するおじさん。
シルエットで眺める心配そうなおばさん。
聞いた話だからそんなイメージから離れない。良い絵だな〜。
このお話は、家までの帰りに何を話したのだろうと
想像するのがいつも思い出す時の楽しみ。
たぶん会話無しで一言「・・・・。」とだけ言ったにちがいない。